2016.03.20
スマホ ゲームアプリ PV制作 見積もりが合わなくて苦労した経験ありませんか?
「続きはウェブで」という言葉が初めてテレビCMで使われたのは2008年のライフカードのCMでした。今から8年前、すでに使われていたこのキャッチコピーは瞬く間に話題になり、今でもたまに使われているのを目にしていると思います。しかし、お気づきでしょうか?2008年時点ではテレビCMが主体で、副次的な情報としてウェブへの誘導を行う構図だったはずなのに、いつの間にかウェブ上で人気のコンテンツをテレビで話題にしているというウェブ主体の構図がよく見られるようになったことに。例えば「Twitterで若者に話題の・・・」とか「注目の動画が・・・」と、TwitterやYouTubeでRTや動画再生数が多いものがテレビでも紹介されるといった現象を目の当たりにした方も多いことでしょう。
ネット主体への移行の黒幕はGoogle
こちらの記事でも紹介しましたが、2014年8月『Three years ago, we changed the marketing rulebook.』我々は3年前にマーケティングのルールを変えました。こう、Googleは宣言しました。2014年の3年前なので2011年時点で、Googleのマーケティング戦略は完了していたということです。そのマーケティング戦略とは、全世界の購買フローを変えること。今までテレビで宣伝し、テレビで紹介されたお店に実際に人を呼び、購入を促すという購買フローだったものを、ネットで検索し、ネット上で比較し、ネット上で購入するという購買フローに変化させるというものでした。このGoogleが水面下で行っていたマーケティング戦略によってテレビよりもネットが便利であること、広告業界にとってテレビを経由するよりもネット上で一貫して購買活動まで行える方が効果があることを植え付けられた結果が、ネット上で主体のテレビであり、ネット主体の広告展開となっているのです。
ネット広告に向くもの・向かいないものもそれぞれあります。例えばテーマパークやレストラン、カフェなどお店に赴かないと体験できないものは、広告を目にしたあと個々人の感性にリーチして実際に行動に移させるフローが必要なので、テレビでもネットでも大差はありません。リビングなどで家族と一緒に会話できる状態で目にし、家族内での同意を得られるという意味では、テーマパークCMなどはまだテレビ向きだと言えるかもしれません。逆に、圧倒的にネット広告向きなのが、スマホアプリなどの情報サービスです。スマホのゲームをダウンロードして欲しい場合、テレビCMでそれを目にしたとしてもそこからスマホを手に取り、ダウンロード画面を検索してお目当てのアプリを見つけ、ダウンロードボタンを押すというフローが必要になりますが、最初からスマホ上でネット広告を打てば、目にした瞬間にクリックしてダウンロードするだけで簡単に手に入れることができます。前者と後者、どちらが消費者にとって便利かといえば、言わずもがな後者です。これからスマホアプリを出そうとしている会社は、消費者目線を考えるなら圧倒的にネット広告を打つ方がよりスムーズな流入を狙えるというわけなのです。
では、数あるネット広告の中でどのような方法を選ぶべきでしょうか。ネット広告で重要なのは、各ユーザーが自らのスマホという自分のプライベートが詰まった閉じられた世界から、外向きに発信したくなるような感性を動かす仕掛けです。テレビもネットも、感性に訴求するものという意味では同じですが、今までテレビで見たものを「昨日の○○見た?」と次の日話題にしていたユーザー達が、ネット上のSNSでつながることによってリアルタイムに「これいい!」とよりたくさんの人にアピールできるようになったこのSNS時代において見てすぐにアクセスできて体験でき、良いと思ったらすぐにシェアできるという即効性のあるものが必要なのです。そして、スマホのネットで訴求できるコンテンツで五感に最も訴えやすいのは、視覚・聴覚を同時に刺激できる動画です。スマートフォンのデバイスと、ネットWi-Fi環境の進化によって、30秒〜1分ほどの動画ならほぼクリックと同時に全編遅延なくクリアな画面で見ることのできるようになった現代では、そのアプリの世界観を凝縮した内容をわずか1分ほどで把握することができるファストさで次のダウンロードやシェアにつなげられるかどうかが決まり、ユーザーとアプリ運営側との両方のニーズを満たすことができます。ユーザーは、良いと思ったものはその場ですぐにダウンロードやシェアをしますし、そうして各人の琴線に触れたものが同じ感性を持った友人を通じてどんどんシェア・拡散されていくことによってネット上でのファン層が形成されていきます。また、契約期間が終了したら放送されなくなってしまうテレビCMとは違い、自社のコンテンツとして持ち続け、半永久的にネット上に動画を残すことができるのもネット動画広告の強みです。
そんなわけで、すでに自社アプリの宣伝のためにPVアニメーションを作っているアプリ制作会社の方も昨今多く見られます。ゲーム内のプレイ画面をそのまま動画に応用している会社も多かったのですが、最近はスマホアプリ自体をアニメ化していくメディアミックスに挑戦するなど、ゲーム・アニメの客層、いわゆるオタク層を狙った戦略が台頭してきます。オタク層狙いのために有名声優を起用する場合なども増えてきたので、PVでも各キャラクターの紹介に合わせて有名声優にセリフを喋ってもらうタイプのものも目立つようになってきました。そんな中で、よく弊社に相談のある話としては、「アニメ会社に自社アプリのPVを頼んだけど、見積もりが高すぎてびっくりした。」というものです。実際に見積額を教えてもらいましたが、1分ほどのPVで800〜1000万円ほど。これだけあれば、簡単なアプリが1本作れてしまう時代です。スマホアプリ会社からしてみたら、アプリの売上げをブーストさせるための先行投資がPVであり、本当にそれで効果が出るかはわからない状態で、半分〜1本分の予算を使うわけには行きません。逆に、アニメ会社の方に話を聞いてみると「その見積もりが全てではありません。どんなものを作りたいのかが見えないので、監督・脚本・絵コンテマン・原画マンなど一流の人を揃えて1から考えて作る前提での値段です。短いアニメだと見せ場が必要なのでその分作画クオリティを上げたり動きを多くして枚数が多くなる分高めに見積もっているので、内容さえ決まれば削れる部分も出てくるでしょう。」とのこと。
この話を聞いてわかるのは、スマホアプリの会社とアニメ会社の思うPVアニメの完成系は食い違っているということだけです。果たして、スマホアプリの担当者がアニメ会社の言うようなコンセプトから何から新規で作り上げて全て新作カットで短い中にも見せ場があるような動画枚数が多くてOVAや劇場版クオリティのアニメーションを求めているでしょうか?断じて違います。スマホアプリの会社が求めているのは作画クオリティや見せ場は二の次で、ユーザーが興味を持ち、面白いと思わせるような要素を含む広告的なアニメーションです。具体的には世界観とキャラクターと声優の紹介が入っていて、アプリをダウンロードしてもいいと思わせるクオリティであること。これが全てです。アニメのクオリティが高いと言われて得る1ダウンロードも、好きな声優が出ていると言われて得る1ダウンロードも、スマホアプリ会社にとっては同価値です。それならば先行投資は抑えた方がいいですし、アニメのクオリティを上げるよりはその分のお金で追加キャラに新しい人気声優を当てた方が効果があるかもしれません。そしてもちろん、スマホアプリの会社の担当者がアニメの制作フローの内のどの部分を削ればいいかなんて見積だけ見てわかるはずもありません。
スマホアプリ会社が求めるアニメのPVを発注するにはどうしたらいいか
では、スマホアプリ会社が求めるアニメPVを発注するためにはどうしたらいいでしょうか。それは、アニメの会社ではなくPV制作の会社に依頼をすることです。アニメ会社の得意分野は、クオリティの高い作画を行い、絵をアニメーションさせることであり、ストーリーとして魅せる作品を作ることです。反面PV制作の会社の得意分野は、コンテンツをプロモーションする動画を作ることです。こちらの会社のほうが、短い尺の中に必要な情報だけを入れ込んでかつ動画として面白いものを作り、販売を促進することに長けています。こうしたPV会社は、訴求したい部分がどこなのかを重点において制作を行うため、アプリ内で使用しているイラストをそのまま使って動いているように見せる技術も持っており、新規カットを用意することなく元あった素材のみで販促・拡散用PVとしていいものが安価で作れることもあります。
下記の例などがわかりやすいですが、ゲーム内のイラストを使用して世界観に合ったエフェクトや背景のみを書き足すことによってゲーム自体の雰囲気を出した動画作品としても楽しめつつキャラクターの特徴も入れ込んで興味を持てる内容に仕上げています。
このPVを作っているのは、ポイント・ピクチャーズという会社ですが、尺の長さや、どのぐらいの素材を提供いただけるのかによって見積もり金額は違いますので、まずはお問い合わせ頂ければと思います。
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