2016.07.27

アニメ 今クールの夏アニメはゲーム系がアツイ!?ゲームをアニメ化する旨味とは

danganronpaこの夏のアニメはゲーム系が目白押し!!

GAME Watchで、「【特別企画】まだ間に合う! 夏だ! アニメだ! ゲームだ! ゲーム系夏アニメだ! 2016年ゲーム関連夏アニメを一挙紹介するぞ」という特集が組まれていました。そう、今年の夏アニメはゲーム系原作の『ダンガンロンパ』や『テイルズ オブ ゼスティリア』や、ゲーム制作の現場の内情を描いた漫画が原作の『NEW GAME』などゲームにまつわる作品が多いのです!

ゲームファンもアニメファンも両方楽しめる、まさに王道のメディアミックス展開として非常に楽しみな展開では有りますが、なぜこのようにゲームにまつわるアニメ作品が増えたのでしょうか?

CM増えたのはアニメだけではない!?

ゲーム系アニメの増加だけでなく、実は同じテレビ業界でもう一つゲーム関連で増えたものがあります。それは、テレビCMです。ビデオリーチの調査による2015年の年間テレビCM動向によると、番組とスポットCMを合わせた年間CM総出稿量で、商品別で「オンラインゲーム」のカテゴリが関東地区・関西地区で1位、名古屋地区で2位という結果になっています。実は、前年の2014年度には出稿商品カテゴリに「オンラインゲーム」という記載はありませんでした。ゲーム系の出稿が皆無だったのか?というと、そういうわけではありません。ゲーム系出稿は各企業ごとに複数ジャンルに散らばっており2014年当時は「オンラインゲーム」というカテゴリ名すらなかったのです。「オンラインゲーム」というカテゴリ名が出来たこと自体が2015年のことで、今まで「家庭用品機器総合」「通信・web系サービス」「他のサービス」などに散らばっていたゲーム系出稿をまとめてみたら、圧倒的に多くのCMを打っていたということが分かったということなのです。

ところが、実はこの「オンラインゲーム」のカテゴリとはまた別に「玩具・テレビゲーム」のカテゴリもあります。CM業界の中では、ゲーム系と言えど情報媒体(ネットやスマホアプリ)のゲームと、筐体や物理的なアイテムそのもので遊ぶゲーム(コンシューマー系やカード・ボードゲーム)とを明確に線引きしているのです。そして、「玩具・テレビゲーム」のカテゴリは関東で16位、関西15位、名古屋地区17位と、「オンラインゲーム」のカテゴリとは大きく順位を離されています。出稿秒数にして約2.5倍も「オンラインゲーム」の方が上回っています。前年比でも「玩具・テレビゲーム」は出稿量が20%ほども減少し全体的に下降傾向にあります。

単なる広告では勝てない時代

同じゲーム業界の中でも、コンシューマーや玩具系のゲームはスマホやオンラインのゲームに圧倒されているということがCM出稿数から透けて見えてきました。昔であれば、テレビCMを見て店頭に並び、ゲーム機を購入するというのがスタンダードでしたし、セガサターンの「せがた三四郎」なども、CMが発端で大ブームを引き起こしました。

しかし、現在のCM事情は大きく変わっています。Googleの取り組みによって検索機能が大きく進化し、購買活動は店頭購入ではなくネット購入へ。情報取得の簡便化とフリーミアムへと時代が動いていったのです。そのため、CMを見ただけでは高額の商品をわざわざ外に出て買いに行くということをしづらくなり、面白そうだと思ったら家でスマホやPCを使って検索し、無料ならば試して見ようというような「試食型」消費者思考に変遷していきました。基本無料プレイの「オンラインゲーム」であれば、CMを見た時の期待感がそのまま手元のスマホからのダウンロードにつながるという可能性は大いに考えられますが、これでは、高額の筐体を買わないとプレイが出来ない「玩具・テレビゲーム」は不利です。

「玩具・テレビゲーム」を購入してもらうには、一瞬の興味をあおるCMだけでは不十分で、ユーザーにはさらに深いファンになってもらう必要が出てきます。

angeverge広告代わりにアニメでファンを育てる

ここで、改めて「【特別企画】まだ間に合う! 夏だ! アニメだ! ゲームだ! ゲーム系夏アニメだ! 2016年ゲーム関連夏アニメを一挙紹介するぞ」の記事を見てみてください。ここに紹介されているゲームはそのほとんどが、先ほどのCMカテゴリで分けた場合の「玩具・テレビゲーム」のジャンルに当てはまります。数十秒のテレビCMでは取り込めないファン層を、さらに物語世界やキャラにフォーカスして掘り下げて見せることが出来るTVアニメによって開拓し育てていこうという意向があるのです。

テレビCMの制作費用は15秒のスポットCMで大体5000万円ほど。これにタレント起用の分が上乗せされます。対して、テレビアニメの制作費用は30分×12〜13話の1クールで広告費合わせて大体2.5億円ほど。コストパフォーマンスは圧倒的にこちらが高いと言えるでしょう。アニメ会社が薄給で多忙だということは世に知られていることですが、アニメ自体が儲からなかったとしても、たくさんの本数のアニメを作り続けるのには、広告代わりになり、題材になったコンテンツの横展開やファン層の拡大につながり、版権料など付帯する売上につながりやすい道しるべとしての役割があったからなのです。

そうした旨味があるとはいえ、アニメ単体も赤字になって言いわけではありません。特に、ゲーム原作のものは有名声優を多く起用している場合があり、タレントの費用がかかります。その点で、テレビCMよりもお金をかけず拡散力のある方法としてYoutubeでのPV公開が注目され始めています。

これは今回テレビアニメ化される、カードゲーム『アンジュ・ヴィエルジュ』の、まだテレビアニメ化が決まる前から配信されていたプロモーションアニメですが、「プロモーション用のアニメである」と定義されているこの2分弱のアニメーションには大きな反響がありました。もともとがカードゲームのため、キャラのビジュアルや技の設定だけであとは脳内補完していたようなファン達が、実際にアニメになって活き活きと動いているキャラと、その世界観をこのプロモーションアニメによって目の当たりにし、色めきだったのです。結果的に、こうしたプロモーションアニメを複数展開していくことにより、ファンからの「テレビアニメ化希望」の声も高まり、実際にそれは実現するに至りました。アニメ化する前からファンを育て、アニメ化に向けて期待感を高めていくことが出来れば、よりアニメ自体の成功にも、そこからフィードバックされるゲームの成功にもつながっていきやすくなります。

上記の『アンジュ・ヴィエルジュ』プロモーションアニメを手がけたポイント・ピクチャーズではこうしたゲーム系PVやプロモーションアニメを数多く手がけてきました。テレビCMよりも安価に、効果的に訴求できるYoutubeでの動画プロモーションのために、お役に立てる会社の1つです。

(オススメPV制作会社)
◆株式会社ポイント・ピクチャーズ
・HP:http://www.point-p.jp/top.html
・実績案内:http://www.point-p.jp/record/index.html
・サンプル映像:http://www.point-p.jp/works/index.html
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PROFILE

大山 莉加 執行役員

大山莉加

ラクジョブ運営会社ビ・ハイア株式会社のBLofBLにして、千葉出身の東京都港区民。肉食系女子に見せかけたBL。BL好きのコスプレイヤーと思いきや日本で最もアニメゲームマンガ業界の案件情報、ビジネスマッチングに優れてるのでは・・・と思わせる情報量。彼女のおかげで倒産の危機を乗り切ったり、突然ラインが空いた!!という悲劇を乗り切ったアニメゲームマンガ業界の社長も多い。