2016.01.05
新年営業特集 疎遠になった会社に思い出してもらえるチャンス到来
挨拶して思い出してもらう。基本中の基本ですがやってない会社が殆ど。
制作・開発会社の社長が営業でうまくいくためには「思い出してもらうこと」が必須です。一度営業しに行き、会社概要を話すだけで相手に覚えてもらっていると考えるのは大間違い!あなたが営業に行っている数百倍、営業先の担当者は御社と似たような業態の会社に会っていると思っても間違いではないでしょう。ゲームショウのビジネスデイを思い浮かべてください。御社が営業をかけている会社がゲームショウにブースを出しているような会社だったとしたならば、そのブースに足を運んでいるのは御社と同じような立場の開発・制作会社の担当です。
ちなみに、4Gamer.net調べによると、TGS214のビジネスデイ来場者は1日目27,786人、2日目28,647人で、出展数は企業・団体あわせて421社(うち海外202)。(参考1)つまり営業先企業約220に対して少なく見積もっても25,000社ほどのライバルがいるということです。25,000社から挨拶を受けてそのうちの1社のことだけをしっかり覚えておくというのは無理がありすぎます。
担当者は御社のことを思ったより覚えていない?
御社の特徴は、自分で思っているより印象に残りにくいです。「モーションが得意な人間が5人います。」とか「Unityを3年やってる経験者がいます。」はもはや陳腐化してきてしまっています。新技術は、誰もやっていないことをやるからこそ希少価値があるのであって、みんなが取り入れ始めてからでは強みとは言えません。技術はどんどん古くなり平均化されていきます。分かっては居てもアピール出来るところが技術面しかない。他の会社と比べられるところが経験年数やスタッフの人数ぐらいしかないという企業さんも複数いらっしゃるかと思います。しかし、残念ながら人数や年数の細かい数字に臨場感を感じているのは経営者のみです。自分の会社でもない取引先のスタッフ構成や経験年数を逐一覚えている担当者なんてほとんどいません。
では、自社のことを覚えてもらうためにはどのようにすればいいか。それは、営業先の担当者との接触回数を増やすことです。1度会ってダメなら2度、2度会ってダメなら3度会うことが大事になってきます。覚えてもらえないなら、忘れるヒマもないぐらいに顔を出しに行けばいいのです。とはいえ、何の話題もなしに顔を出すのは気が引ける?そうでしょうそうでしょう。だからこそ、今がチャンスなのです!今であれば、「年始のご挨拶」という名目でまず新年1回目の挨拶に訪問出来ます。
オシャレな年賀状も営業的には意味が無い?
年賀状を送るだけではダメです。オシャレな年賀状だな〜という印象は残っても、「で、何の会社だっけ?」がオチです。年賀状をきっかけに会社HPを検索してもらおうなんて思わないでください。検索なんてしません。内容も見ません。担当者が会社HPを見るのは、求めている開発案件にドンぴしゃな会社がここです、とクリックできるURLが目の前に提示されたときのみです。そのためにも担当者が何の案件で外注先を求めているのか知る必要があります。それを年始一発目の打ち合わせで聞き出してください。「今年はどんな動きを取られる予定ですか?新作も何本か出されるんですか?」と1年の展望を聞きやすいのも今のこのタイミングならではです。そこで1年の展望が聞けるか聞けないかで御社の1年の仕事の埋まり具合も決定します。聞いた情報を活かして「次回、こういう案件が得意なスタッフがいるので連れてきます。」なり「近いテイストの作品サンプルがあるので持ってきます。」なり、2回目・3回目の打ち合わせに持ち込んでください。そうこうしてる内に御社との間で案件を進めてるみたいな状況に持ち込んでください。さながら寝技です。他の企業に発注をかけるなんていうことを考えられなくなるぐらいにがっちりホールドするためには、この1年の最初の「新年のご挨拶」が重要。今しか出来ないこのチャンスをモノにして他の会社に差を付けましょう。