2016.05.06
ゲーム 任天堂が次世代ゲーム機「NX」を2017年3月発売予定!『どうぶつの森』『ファイアーエムブレム』はスマホへ
任天堂がコンシューマーの牽引者としてスマホとは距離を置き、拡大していくスマホ市場に対しての沈黙を保っていた状況は、昨年2015年3月のDeNAとの業務・資本提携によって180度変わりました。一部では、この業務・資本提携によって任天堂がコンシューマーゲームプラットフォーマーとしてスマホ市場に屈したのではないかという意見もありましたが、実際にはコンシューマー事業とはまた別戦略として、スマホ向けには1日に何回もユーザーがログインするという特性に合わせたコンテンツを提供することで任天堂の持っているIPの価値向上につなげていこうという狙いがあり、コンシューマーゲーム機は今後も任天堂の中核を担っていくと明言していました。
今年、2016年3月に日本に、4月に欧米向けにリリースされた任天堂初のスマホアプリ『Miitomo』 は、リリースから約1か月で世界1000万ユーザーを突破しました。リリースされたばかりのため、まだ細かい売上などの数字は公表されていませんが、調査会社が発表した推定では月間400万アクティブユーザー、売上は4万ドル/日とも言われています。そして、
『どうぶつの森』・『ファイアーエムブレム』が『Miitomo』に続く次の任天堂スマホアプリとして、今年秋ごろのリリース予定と発表されました。まだ詳しい中身は公表されていないものの、いわゆる既存タイトルの移植ではなさそうです。任天堂は昨年のDeNAとの提携発表の際に、「スマートデバイス向けに既存ゲームをそのまま移植することはないが、継続して触れてもらうため、ゲーム要素を持たせることは否定しない」と語っているため、今回の2タイトルの発表も、単なる移植作ではなく任天堂のIPをさらに維持発展させるための施作としてよりスマホユーザー向けに練られた企画なのではないかという期待感が高まります。
このようにスマホユーザー向け第1作目ですでに大成功を収めている任天堂ですが、第2作第3作を推し進めるだけではなく、元々のホームグラウンドであるコンシューマー機の展開についても4月27日の決算発表会で 次世代ゲーム機「NX」の2017年3月に世界販売を発表しました。据え置き型ゲーム機「WiiU」の販売は前年比75%の大幅減を見込んでいましたが、今期にギリギリ間に合う形でNXを投入することで、減少分をカバーしたい意向のようです。
「WiiU」で発売した『スーパーマリオメーカー』は、従来の「クリアしたら終わり」のゲームではなく、自らゲーム画面を作成し、無限に広がりを持たせることができる画期的なゲームシステムで話題をさらい、全世界445万本売上げて、発売時期のファミ通セルソフト第1位を記録するほどのヒットを記録しました。しかし、『スーパーマリオメーカー』だけでは「WiiU」の販売台数を押し上げる結果にまではなっていません。では、「NX」ではどのように挽回を狙っていく予定なのでしょうか?
実は、NXは大きなスマートフォン型として、携帯電話やGPS機能がついたものを開発しているという噂が流れているのです。まだ具体的な発表はされていないため、噂レベルですが、コンシューマー本体と、スマホ型のコントローラーがついていて、スマホゲームと、家庭用ゲームのコラボが完成し、外ではスマホ、自宅ではゲーム機のコントローラーとして活用できるということのようです。そうすると、Yモバイルや楽天モバイルのように、SIMカードだけ契約して、SIMフリー型のスマホとして活用することも出来るわけですし、現在docomo、au、SoftBankなどのキャリア専用スマホのネット通信料を含めた割高な料金を節約することも十分に可能となります。
また、まだNXのものかは不明ですがNX関連ではないかと噂される、ハードウェア赤外線カメラ、距離センサー、距離測定、ジャスチャー認識、プロジェクターとGPSレシーバーの特許が海外で出願されています。NXとの関係は不明ですが、“全面タッチスクリーンの新しいデバイス”が2015年6月に米国で特許申請されており、楕円形のタッチスクリーンとコントローラーのグリップが融合したデバイスのイメージが公開されていました。スマホ型になるのか、楕円形になるのかまだまだ憶測レベルですが、ジェスチャー認識などはLeapmotionと似たような技術をコンシューマーに組み込む狙いなのではないかと予想されます。そうすると、タッチすらも必要ない操作で、かつkinectよりも繊細な手元だけの動きを拾うことが出来る画期的な動きになっていきそうです。
Leapmotionについてはこちら
まだまだ情報が少ないですが、スマホにも参入し、両方の技術とユーザー層を獲得した任天堂の新たな試みに注目が集まります。