2016.03.11
メンタルヘルスは万全ですか? パニック障害になりかけたアルバイト山崎 「嫌な気持ちとの付き合い方」を語る
こんにちは!アルバイトで働いている東洋大学社会学部4年 山崎です!レトロゲームが大好きな23歳。見た目も趣味も老けている?それだけは言わないでください!
記事をお読みいただきありがとうございます。この記事は現在ビ・ハイアでアルバイトをさせて頂いている山崎が、嫌な気持ちとの付き合い方について書いていこうというものです。内閣府のサイトによれば、毎年3月は自殺対策強化月間とのこと。平成23年の統計データによると、自殺者が一番多い月は5月。新社会人として羽ばたく皆様も中には、「自分は大丈夫だ!メンタル強いからな!」と思っている方いらっしゃいませんか?人間の認識や記憶のメカニズムに対する研究によって、人間の記憶や信念というものはネガティブなものに囚われやすく、抜け出すのに時間がかかるということが言われて久しいです。猛威を振るう五月病デビューを阻止するべく、学生時代でありながら一度精神的に参ってしまった経験がある山崎が、嫌な気持ちとの付き合い方について語らせていただきます。
山崎が精神的に参った理由
私、山崎は小学生の頃から「メンタルが弱い」ということを周囲に言われ続け、自分でもそういう自己イメージを持っていました。どれくらいメンタルが弱いかというと、例えば自分が人前で話すイベントの開始と終了の際に必ずお腹が痛くなります。開始時は緊張、終了時はそのイベントの反省で必ず腹痛になっていました。そんな私ですから、自分の能力に対する自己評価(臨床心理学用語で、自己効力感と言うそうです。)がとても低い状態が長年続いていました。
私が本当に精神的に辛かったのは、留年した時です。私立の夜間大学に通っていましたので、授業自体は他の大学よりも簡単だったはずなのに、落としてしまいました。理由は色々ありますが、単位を落としてしまったことには変わりありません。先生にもお願いしますと直接お話させていただきましたが、殆ど門前払いの状態でした。挙句、その帰り道に保険証だったりクレジットカードが入った財布を落としたりして、その時に猛烈に落ち込んでしまいました。それから半年間、やることなすこと全てをネガティブに捉えるようになったのです。
精神症は本当にあるのだと気づく
その辺りから、体や行動に異変が起こり始めました。まず眠れなくなりました。夜眠ろうとすると、ぐるぐると悪い考えばかりが起こってきて、ものすごく辛かったです。その次に食欲がなくなったり、かと思えばドカ食いしたりと安定しませんでした。一番厄介だったのは、一旦ネガティブな感情に囚われると、最初に思っていたこととは全く別の物事に恐怖するという心の動き方でした。これから出かけで、誰かに会う→自分とあったって意味ないのに→つまらない思いをさせてしまったらどうしよう→もっと他の人と遊べばいいのに…とネガティブ思考を最寄駅までの道のりで考えていると、改札口付近では全く別の恐怖に囚われています。広場や大通りで、大事故に巻き込まれたら、通り魔に襲われたら(真昼間でもそう思います)。そして電車の改札口前になって、「電車で大事故になったらどうしよう」という不安にかられ、改札口の前で1時間右往左往して不審者扱いされてしまったこともありました。
あの時の体験はそういうものが全くなくなった現在からすると本当にバカバカしい限りなのですが、ネガティブな感情というものは強力です。冷静に対処しなければ、いつ何時私たちの思考に覆いかぶさるかわからないのです。
村松太郎著『「うつ」は病気か甘えか』と、苫米地英人著『「イヤな気持ち」を消す技術』いう著作があります。この著作は是非読んでいただきたいです。まずうつ病というものを現代的に理解するために村松さんの本を、そして、自分でイヤな気持ちを消そうと思えた人は苫米地さんの本を読んでみると良いでしょう。
村松さんの著作はタイトル通りうつ病は病気か甘えかということについて書かれてあります。彼の主張は「“うつ”は確かに病気だが、“うつ病”という記号病気か甘えか分からない」というものです。うつ症状、うつ病というのは古代ギリシャのヒポクラテスの時代からある歴とした病気であるとしたうえで、現代になるにつれてうつ病と呼ばれる範囲が広がり、その記号化した「うつ病」は、甘えの場合もあるし、病気の場合もあって分からないとしています。仕事を休みたくてそういう症状を訴えていれば甘えなので支援はいりませんが、そうでない場合は支援がいります。うつ病は病気であるという視点を拭い去ることは危険ですが、だからといって全てが病気とは限らない。現代のうつ病を見るうえで非常に参考になる視点だと思います。
対して苫米地さんの『「イヤな気持ち」を消す技術』ですが、これを本当に、心の底から落ち込んでいる時に読んでも頭に入ってきません。非常に厳しい意見が書かれているからです。「うつ症状とは、本人がなりたくてなっている」という論調です。私は最初「なんてことをいうんだ!」と思いましたが、今にして思えば非常に納得がいくのです。苫米地さんは、「不満の集積に身体が耐えられなくなるとうつ病が発症するのであれば、その不満を解消するように考えて動くべき」だとしています。会社に対して不満を持ち、うつ病になってしまった人が会社を辞めると、コロッと治ったりするケースがあることから、不満解消のためにまず動くことを推奨しています。
私は精神的に参っているとき、そのネガティブな思考に甘んじていたわけです。「自分はダメだ」「自分は何もかもダメだからできない」「なんとかしようとしてもできないからと辛い」こんなことばかり考えていましたが、じゃあ何が辛いのかというところまで、頭が回っていませんでした。勇気を出して周りの人に相談するようになり、ようやく冷静に自分のイヤな気持ちの正体にたどり着くことができたのです。
イヤな気持ちとの付き合い方で一番やってはいけないこと、それはなぜこんな木持ちになるのかを考えようとしないことです。考えられたとしても、「上司のせいだ!」「会社の方針のせいだ!」と今すぐ変わりにくい原因のせいにしっ放しにしていてもいけません。家族がいるから仕事を辞められないという方もいますが、あなたが死んでしまった方が家族は悲しいし生活も苦しくなるのです。だったら、初めから辞めてしまった方がいいのです(ここで労働環境、ブラック企業に関する問題も出てきそうですが、また別の機会に)。
ネガティブな思いに囚われ、そういうことも考えられなかったり、どうしても他人のせいにしないと納得がいかなかったり、そういう考えに囚われているうちは、厳しい!自分が辛い思いをしているのに頑張るなんてバカバカしい!と思われるでしょうが、まず自分が行動しなければ、残念ながらイヤな気持ちというのは切り離せないものなのです。
最後は自分で乗り越えなければならない
私の場合、精神科医だけには絶対に行かないようにしました。。診断書を貰えるというネガティブな自信しかなかったからです。うつ病は前述した通り、脳と心が見せている幻覚です。もしそこに物質的な「うつである証明」を貰ってしまったら、立ち直れる自信がなかったのです。もちろん、診断書や障害者認定をもらうことで精神的に楽になる方もいらっしゃいますし、それぞれにあった付き合い方をするべきですが、最後に言いたいことがあります。
それは、嫌な気持ちも良い気持ちも含めて、脳の生理現象です。私は苫米地さんと違って、嫌な気持ちに囚われているのはその人の責任ではないと考えています。周囲の環境や周りの人間の影響は明らかにあると思います。「うつ」というとどうしても責任の所在の話が出てきてしまいますが、それが何でしょう。心を病むということは人間の行動を司る脳を病むことです。精神的に辛い状況は、次第に身体に現れます。責任の所在とか言っている場合ではありません。誰のせいでもない。ネガティブな思いは単なる脳が見せる幻覚です。でも、その幻覚を消すことができるのは、医者でもなく周りの人でもなく、厳しいことにその人だけです。
とにかくその嫌な気持ちとどう向き合うかを、冷静になって判断して貰いたいのです。その時に重要なのは、「なぜいま、こんなに嫌な気持ちに囚われているのだろう」と頭を使って考えることです。皆さんもストレスを感じているなら、ちょっと分析してみるといいかもしれません。万全なメンタルヘルスで新年度、新社会人デビューを!
記事を読んでくださり、ありがとうございました!
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