2016.03.10
求職者向け 進撃の巨人 ハンジ・ゾエとWant toのパワー
こんにちは!アルバイトで働いている東洋大学社会学部4年 山崎です!レトロゲームが大好きな23歳。見た目も趣味も老けている?それだけは言わないでください!
記事を読んでいただきありがとうございます。この記事は現在、ビ・ハイア株式会社でアルバイトとして働いている山崎が、目標達成に重要な視点である「Want toであるかということ」と、山崎が好きな漫画のキャラクター、ハンジ・ゾエを絡めた記事です。漫画のキャラクターはコーチング的視点の参考になるようなキャラクターがとても多いですが、近年の漫画でそういった人物を探そうと思ったところ、非常に説明するのに参考になるキャラクターでしたので、今回取り上げさせていただきます。
ハンジ・ゾエとはどういう人物か
(画像提供元 Amazon)
ハンジ・ゾエは諌山創さんの大ヒット漫画、「進撃の巨人」に登場するキャラクターです。主人公エレンが所属する「調査兵団」という組織において、「分隊長」という役職に就いています。知識と思考能力、状況把握能力に長け、兵団のブレーンとしての役割を担っています。
ハンジというキャラクターを説明する上でどうしても外せないのは、その変人ぶりでしょう。進撃の巨人はご存知の通り、突如として現れた人食いの巨人に追いやられた人類が、巨大な壁に囲まれた環境で生活をしているという舞台設定です。主人公サイドにとって、巨人は人類にとっての脅威であり、敵でもありますが、その巨人に対して並々ならぬ思いを持って接します。巨人を捕獲して痛覚実験や傷を負った時の回復の仕方など、様々なエキセントリックな実験をします。その際、側から見たらまるで愛情を注いでいるかのような態度で、実験対象の巨人に名前をつけて可愛がったりします。オタク気質らしく、巨人の話を振られたら相手が嫌がっている素振りにも気がつかず夜通し話し込んでしまうなど、個性的な進撃の巨人のキャラクターからも嫌煙されるような変人ぶりです。そんな人物と、コーチングは一体どのような関係があるのでしょうか。
(画像提供元:Amazon)
現在ビジネスや自己啓発の分野で何かと話題のコーチングですが、沢山の流派があり、どれが正解なのかという判断はできません。今回は40年前からコーチングという分野を始めた故ルー・タイス、そしてその弟子にあたる苫米地英人氏によるコーチングの理論に則って、ハンジ・ゾエの行動を見ていきたいと思います。
今回この記事でルー・タイス式コーチングに触れるにあたって、重要なポイントは二つあります。それは1.目標実現に重要なことは、実現したいこと、しようとしていることがWant to(〜したい)であるかということ、2.そして現状の外側であるかどうか、ということです。一つずつ解説しましょう。
Want toであることが大前提
一つ目のWant toでなければならないというのは、別にコーチングに触れたことのない人にとっても、非常に分かりやすい考え方でしょう。というか、当たり前じゃないか!と思う方の方が大半だし、そうだったら苦労しないよ!という風に思う方もいらっしゃると思います。ルー・タイスの調査ではWant toカルチャー企業はそうでない企業に比べて利益率が756倍も上だったというデータがあります。
しっくりこない方は、もしも目標達成したいことがHave to(〜しなければならない)だったら、という想像をしてみるといいかもしれません。恋人や友人に痩せろ!と言われて痩せるだとか、母親から東大に行きなさい!と言われて受験勉強をするなどです。好きでもないことをやらせられる環境というのは、想像しただけでも健康に悪そうだと容易に想像ができるでしょう。脳生理学的にも精神に大きなストレスを与えると言われています。さらに人間は基本的にやりたくもないことを目の前にすると、無意識的に回避行動を取ろうとするそうです。しかもその時はどのようにすれば回避ができるのかと脳がフル回転するのです。勉強前に掃除をしたくなる、仕事や学校にいきたくないので仮病を使う、という具合に、いくらでも回避行動に一生懸命になれます。サボることがWant toになるのです。これではいくらたっても目標は達成できません。
目標は現状の外側か?
二つ目の設定した目標が現状の外側であるか、ということについて説明しましょう。例えば120kgの人が110kgまで痩せようという目標をもったとします。ダイエットですから無理な方法や目標は立てない方が良いとされてします。無理な方法はもちろん体に悪いのでしっかりと健康的に痩せなければいけませんが、コーチングの視点だと「目標は今の自分が達成できそうなものに設定してはいけない」となります。それよりも、周囲の人が止めるような目標を持った方が良いというのです。ルー・タイスに師事した苫米地英人氏は、輪ゴムを例に目標設定の高さとモチベーションの変化の関係を説明しています。輪ゴムは伸ばせば伸ばすほど縮もうとする力が強まります。しかしそれが緩んでくるともちろん縮む力や勢いは弱まってきます。人間における目標設定もそれと同じで、目標は高いところに設定しなければ、達成しようという意欲は弱まるというのです。
さて長くなりましたが、この視点でハンジ・ゾエを見てみましょう。
高いゴールはWant toを生み出すエネルギーになる
ハンジの過去のエピソードを読んでみると、もともと現在のような巨人に対する愛情にも似た感情は持っておらず、周囲の兵団メンバーと同じく、憎悪の対象でしかみることができませんでした。自分の感情を抑えることが苦手で、取り乱すと周囲から狂犬と揶揄されるような状態にまで陥ってしまうほど、巨人に対して憎悪を抱いているような過去であったことが作中から伺えます。現在のような巨人に対する興味関心は、「巨人は見た目ほど重さがない」ということに気がついたからでした。人類の敵である巨人に対して、攻撃以外のアプローチがあるということに気がついたのは、「巨人に奪われた人類の平和を取り戻す」という高いゴールがそもそもあったからでしょう。それがハンジの自発的な意思か、はたまた「調査兵団」という組織にいたからこそ生まれたゴールであるかは分かりませんが、ハンジのWant toであることは間違いありません。ハンジは自分の憎しみを巨人にぶつけてしまう時期がありましたが、巨人を研究することでも自分のゴールに近づくことができると気がつくや否や、誰もやらないような方法で巨人を調べ始めます。その結果、周囲からの評価が狂犬から変人になってしまいましたが、ハンジは気にする素振りを見せず、ただひたすら巨人の謎を追い求め、人類の自由獲得のために活躍します。絶望的な状況でも諦めを見せない探究心と心の強さは、架空の人物でありながら見習うべきところが多いと思うのです。そしてオタク気質というところも、個人的には好感が持てます。アニメ、ゲーム、漫画業界を目指す方々が参考にすべきキャラクターとして、今回ご提案させていただきました。
やりたいこと、やったもん勝ち
進撃の巨人がこの世に出てくる遥か昔、忍たま乱太郎というアニメで1993年から20年以上使用された、「勇気100%」という歌をご存知ない方は珍しいと思います。1993年といえば私が1歳で、初めてこのアニメを見たのは3歳くらいだったと思います。あまりに耳にする機会が多く、歌詞の意味を咀嚼することもなくなってしまった歌ですが、コーチングの視点的にアリな楽曲だと思います。「やりいことやったもん勝ち青春なら」「夢はでかくなけりゃつまらないだろう」文字にしてしまうと綺麗事だし、なんか陳腐に感じてしまうと思われる方もいらっしゃると思いますが、社会に出てある程度の常識に触れると、このような根本的に大切なことを忘れてしまいます。
大きな目標無くして大成無しですが、それ以前に自分がやりたいこと以外を仕事にしてしまうと非常に辛くなってしまいます。特にアニメ・ゲーム・漫画業界にこれから就職しようとされる方は、是非就職後の自分のゴールも想像してもらいたいのです。「絵だけかければいいや」「アニメが作れればそれで」と思いながら就職してしまうと、やりたくない仕事がいとも簡単に、降って湧いて出てきてしまうでしょう。そうではなく、就職ができたとしてその先のゴール、例えば「より良いアニメを作って人々を感動させたい」「面白いゲームを作って楽しませたい」という抽象的かつ高いゴールをご自分で設定して頂きたいです。アルバイトの若者が何を生意気な!とおっしゃる気持ちもわかりますが、我々はあまりにも自分が未来、どうしたいのかということを自分本位で考えてこなかったのではないでしょうか。もし、就職転職が成功したことが途中経過になるような将来のゴールや目標ということを考えたことがなければ、今すぐにでも、それがコーチングでもどんな方法論でも構わないので考えて頂きたいのです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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